発達障害ののある子どもと関わる中でこんなことありませんか?
は~、今日も疲れた~…。この後はあの仕事を片付けて、そのあとは…
この電車はね… この電車は〇〇線で走っていて… そして連結すr…
うんうん。なるほどね…。(今疲れてるから、後にしてくれーーーーー!)
自分はよくあります(笑)
そんな子供たちと関わるお家の方・先生方に向けて、子供の思いや具体的な関わり方やを書かせていただきます。
子どもたちを支援していく上で、少しでも何かの参考になれば幸いです。
〈 プロフィール 〉
- 小学校特別支援学級担任(中学校経験有)
- 教員6年目 20代
- 特別支援×業務効率化×資産形成で心・時間・お金にゆとりををモットーに配信中!
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話が止まらない子の思いや特徴
相手の気持ちを推測することが苦手
ASD(自閉症スペクトラム)傾向のある子は、相手の気持ちを推測することが苦手です。
そもそも、当たり前のように行っている他の人と会話は、思っている以上に高度な能力を要します。
話している内容・声の調子・表情・身振り手振りなどなど… 考えなければいけないことがたくさんあるんです。
子どもはその多くの情報を頑張って処理しようとしますが、処理しきれず困ってしまうんです。
それに加え、だれかと話す際、言っていることは分かったとしても、気持ちは目に見えません。
いくらこっちが
気持ちを察してよ!!
本人にとって、目に見えないもの=ないと同じなので、話続けてしまうことがあります。
ものに対する熱意が溢れている
人よりも物に興味や熱意を向ける子が多いです。特に多いなと感じるのが、
- 電車
- 恐竜
- 国旗
- 恐竜
- 特定の色
- アニメなどのキャラクター など…
です。
狭く深く博士のようだな、と毎回思います。
大好きでたまらないので、
伝えたい!!!!!
と思ったらもう止まりません(笑)この溢れる思いを伝えたいんです。
その時、時間や相手の気持ちを忘れて話続けてしまうんです。
お家の方や先生は自分を責めないで
まずはこのような子供の思いをしっかりと受け止めてあげましょう。
とは言っても、いつでも受け止められるはずはありません。お家の方も先生も一人の人間です。疲れることもあるし、一人の時間が欲しいのも当たり前です。
また、静かにすることを求められる場面もあります。買い物中など静かにしなければいけない場面もあります。
- 映画館
- 図書館
- デパートやスーパーなどでの買い物
のような場所では、
聞いてあげたいけど、後でにして~!!
と感じることもあると思います。
また、学校でも同様です。
私も小学校で働いているので、基本的には子供の話には耳を傾け、レスポンスを返すようにしています。
しかし、その子の話だけをずーっと聞いているわけにもいきません。他の子との関わりもあります。
そんな時、
時間を割いてあげられていない…申し訳ない…
と、思う必要はありません。
学校や社会に出てからもそうですが、いつでも自分を優先してもらえるわけではありません。他の人との関わり合いの中で社会は回っているのです。
なので、将来を見据え「今は話を聞けないよ」と伝えることも、大切なのです。
話せる=安心できる場所
そして、もう1つお伝えしたいのが、話せるということは子どもにとって ” 安心できる場所である ” ということです。
安心できる人に、この思いを伝えたい!という一心で話しています。その時点で、その子にとってあなたは本当に大切な存在で、関係もバッチリだと思います。
そのうえで、お家の方や先生方がアップアップにならないように、そして、子どもたちも関わり方を学べるように、次は具体的な関わり方をご紹介します。
具体的な関わり方
話続けたい子どもの話を全てをシャットダウンするのは無理かなと思います。逆に注目されたくて話す以外の行動に走る可能性もあります。
大切なのは
- 子供が「無視されている!」と感じないように関わること
- 「ここを我慢すれば、少しでも話を聞いてもらえる」というご褒美(成功体験)を与えること
の2点を前提に、以下の具体的な方法を実践していくことが大切だと思います。
時間・場所を提示する
前述したように「相手の気持ちを推測することが苦手」という特徴をもっている子の場合、表情や空気を読んで話をやめるのは難しいです。
なので、目に見えるもの(数字や場所)を基準にしましょう。
1番分かりやすいのが数字です。
長い針が4(20分)になるまでね~!
タイマーで計るから、あと5分ね~!
などと、具体的に数字を使って時間を区切るといいと思います。
また、こちらが着替えやトイレをしているにも関わらず話し続ける子もいます。
なので、
あと3枚着たら着替えが終わるから、リビングに戻ったら話を聞くね~!
など、場所を指定してあげることも有効かな、と思います。
「具体的な理由」+「成功体験」を伝えよう
話を聞けないときは「具体的な理由」+「成功体験」を意識して伝えていきましょう。
今は聞けないよ!
と言っても、なぜ聞けないのかが分かりません。
今はお掃除中だから話は聞けないよ。終わったら話を聞くね!
と、「今は掃除中(具体的な理由)」+「終わったら話を聞くね(成功体験)」で伝えることで、
掃除中だからダメなのか!終わったら聞いてもらえるんだな!
と伝えることができます。
察してもらのではなく、こちらの状態を具体的に伝えていきましょう!
視覚的なサインを決めておく
察するのは苦手なので、子どもとの間に「このサインが出たら静かにする!」という約束を決めておくのもオススメです。
例えば、
← このように、人差し指を上げたら静かにする!
と、決めておくことで、このサインを出した際、
あ!今は静かにしなければならないんだな…!
と気づくことができます。
子どもが視覚的に分かりやすく、すぐに気づけることが条件です。なので、絵カードなども有効です。
逆にしてはいけないこと
そんな時、逆にやってはいけないこと…それは、抽象的な叱責です。
どのような子であれ ” ダメなことはダメ ” と伝えることは大切だと思います。
ただ、ASD(自閉症スペクトラム)傾向のある子は ” 察すること ” が苦手です。
うるさーーーーーい!!
静かにしてよ!!!!
と、こちらが大きい声を出しても、本人は ” 何がうるさいのか ” ” なぜ静かにしなければならないのか “ を察することが苦手なのです。
こっちが100%で伝えても、100%で受け取ってもらえないのです。
なので、前述したようになるべく具体的に、なぜだめなのかを伝えていきましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
これらを意識して関わったからといって、子どもの行動がすぐに変わるわけではありません。発達障害以前にその子の個性や特徴があります。
長い目で見て、根気よく、こちらも無理せずに続けていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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